資格種類 | 難易度 | 合格率 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
国家資格 | 難関 | 6~7% |
・社会保険や労働関連の法律の専門家
・資格取得までの平均学習時間は1,000時間
・企業内でのキャリアアップや独立開業も
目次
社会保険労務士とは
社会保険労務士は社会保険労務士法に基づいた国家資格者で、社労士とも呼ばれていますす。
社会保険労務士は社会保険や労働関連の法律の専門家として、企業における採用から退職までの「労働・社会保険に関する諸問題」や「年金の相談」など業務の内容は広範囲にわたります。
雇用や社会保険、労働問題、公的年金の分野では唯一の国家資格となっているため需要の高い仕事です。
社会保険労務士の仕事内容
社会保険労務士の業務は社会保険労務士法で1号業務から3号業務の3つに分かれています。このうち1号業務と2号業務は社会保険労務士の独占業務となっていて、社会保険労務士以外の者が行うと違法になってしまいます。
1号業務
1号業務は労働社会保険諸法令に基づく申請書の作成、提出代行をいい、社会保険労務士の仕事の中心なる業務です。
具体的には
・行政官庁(労働基準監督署、年金事務所など)に提出する書類の作成
・上記書類の提出手続きの代行
があります。
2号業務
2号業務は就業規則、労働者名簿、賃金台帳などの帳簿書類の作成業務です。
これらの帳簿書類は必ず会社に備えつけておかなければならないもので、労働基準監督署や社会保険事務所の検査の際に必ず確認される書類となっています。
3号業務
3号業務は労働および社会保険に関する事項についてのコンサルティング業務をいいます。
コンサルティング業務は社会保険労務士でなくても出来ますが、社会保険労務士の労働・社会保険諸法令に関する豊富な知識が活かされる分野なので、社会保険労務士のメリットを最大限生かせる業務となります。
社会保険労務士資格の活かし方
企業内でのキャリアアップ
企業の総務部門などで働いている人が社会保険労務士の資格を取ると、勤務登録として各都道府県の社会保険労務士会に入会することが出来ます。
しかし一般企業等に社会保険労務士会に勤務社労士として登録すると、勤務している事業所の従業員の手続き等、事業所内の社労士業務しか行うことができません。
せっかく社会保険労務士の資格を取ったのに不自由そうに思えますが、今までの給料に加えて資格手当が支給されたり、企業によっては社会保険労務士会の年会費を会社経費として負担してくれる場合もあるようで。
意外に思われるかもしれませんが、企業内で働く社会保険労務士は全体の約30%程度います。
就職・転職
社会保険労務士の資格を取ると、就職活動や転職する際に有利に働きます。
社会保険労務士の資格を活かせる転職先としては
・社会保険労務士事務所
・会計事務所
・一般企業の人事労務
などがあります。
社会保険労務士事務所への転職は、社会保険労務士試験合格者の転職先で一番と言っても過言ではありません。
特に実務未経験者が社会保険労務士として働くため、将来的に独立開業を目指している場合は、実務経験を得るために社会保険労務士事務所への転職を考える方は多いようです。
一般企業への転職に際しては即戦力として活躍することが期待されていることも多く、実務経験の有無が問われる場合が多いようです。
独立開業
社会保険労務士として独立開業するには、試験合格後2年以上の実務経験が必要です。
実務経験については事務指定講習の履修で要件を満たせるので、講習を受ければ未経験でも問題ありません。
ただし未経験でいきなり独立開業するのは難しい部分が多くあります。
実務経験が乏しいために苦労したり、営業が上手く行かずに顧客が少ない状態くなどの理由で開業から数年で廃業するケースもあります。
そのため社会保険労務士として働くためには、社会保険労務士事務所でも勤務社労士を経て十分なノウハウや人脈を獲得したうえで独立するのが安心です。
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社会保険労務士の受験情報
試験日 | 8月の第4日曜日 |
申込日 | 5月31日まで |
受験資格 | 短期大学卒業以上 一定の実務経験 |
受験地 | 北海道・宮城県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・石川県・静岡県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・岡山県・広島県・香川県・福岡県・熊本県・沖縄県 |
受験料 | 15,000円 |
試験内容 | 選択式(空欄補充形式)と択一式(五択式)の2種類 ・労働基準法及び労働安全衛生法 ・労働者災害補償保険法 ・雇用保険法 ・労務管理その他の労働に関する一般常識 ・社会保険に関する一般常識 ・健康保険法 ・厚生年金保険法 ・国民年金法 |
合格基準 | 選択式試験総得点40点中28点以上、かつ各科目5点中3点以上 択一式試験総得点70点中49点以上、かつ各科目10点中4点以上 |
詳細 | 社会保険労務士試験オフィシャルサイト |
社会保険労務士試験について
受験資格
社会保険労務士試験には受験資格が必要です。主な受験資格には次の3つがあります。
学歴による受験資格
・大学、短大、高専等卒業
・大学(短期大学を除く)における62単位以上修得
・専門学校卒業(総授業時間数が、1700時間(62単位)以上)
・厚生労働大臣が認めた学校卒業
・各種学校等卒業
・短期大学、専門職大学、専門職短期大学若しくは高等専門学校を卒業
・旧高等学校令による高等学校高等科等の卒業
実務経験による受験資格
・労働社会保険諸法令の規定に基づき設立された法人の役員又は従業者
・国又は地方公共団体の公務員等
・日本郵政公社の役員又は職員
・全国健康保険協会又は日本年金機構の役員又は従業員
・社会保険労務士又は弁護士の補助者
・労働組合の専従役員
・会社その他の法人の労務担当役員
・労働組合の職員又は法人等若しくは事業を営む個人の従業者
試験合格による受験資格
・社労士試験以外の国家試験合格
・司法試験予備試験等の合格
・行政書士試験の合格
試験日と受験地
社会保険労務士試験は毎年8月の第4日曜日に行われます。
受験地は、北海道・宮城県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・石川県・静岡県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・岡山県・広島県・香川県・福岡県・熊本県・沖縄県 の19都道府県で行われ、居住地にかかわらず全国どこでも受験することが出来ます。
試験内容と合格基準
試験内容
試験科目 | 選択式 計8科目(配点) | 択一式 計7科目(配点) |
---|---|---|
労働基準法及び労働安全衛生法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
労働者災害補償保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) | 1問(5点) | 10問(10点) |
雇用保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) | 1問(5点) | 10問(10点) |
労務管理その他の労働に関する一般常識 | 1問(5点) | 10問(10点) |
社会保険に関する一般常識 | 1問(5点) | |
健康保険法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
厚生年金保険法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
国民年金法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
合計 | 8問(40点) | 70問(70点) |
合格基準
合格基準点は、選択式試験及び択一式試験のそれぞれの総得点と、それぞれの科目ごとに定めます。
各成績のいずれかが合格基準点に達しない場合は不合格となります(合格基準点は、合格発表日に公表されます)。
選択式試験総得点40点中28点以上、かつ各科目5点中3点以上
択一式試験総得点70点中49点以上、かつ各科目10点中4点以上
もっと詳しく 社会保険労務士試験の合格基準の考え方について
社会保険労務士合格までの道のり
社会保険労務士試験は難易度が高く、合格に必要な勉強時間は1,000時間程度とされていて、合格までに平均2~3回程度受験することが多いようです。
また試験範囲も広く闇雲に学習しても効率が悪いので、合格のためには効率的な勉強方法が必要となります。
このため全てを独学でするのは非現実的で、出来れば通学で学習するか、あるいは実績のある通信講座を受講することをおすすめします。
社会保険労務士合格の第一歩は資料請求から
社会保険労務士合格の第一歩は資料請求から始まります。
気になる通信講座があったらますは資料請求してみましょう。
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