資格種類 | 難易度 | 合格率 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
国家資格 | やややさしい | 35%(乙四類) |
・危険物取扱者乙種第4類はガソリンスタンドで必須の資格
・乙種4類は受験者が最も多くおすすめの資格
目次
危険物取扱者とは
危険物取扱者は、消防法に定める危険物を取り扱ったり、その取扱いに立ち会うために必要となる国家資格です。
消防法の規定で、一定量以上の危険物を貯蔵または取り扱う施設には、危険物取扱者を配置しなければならないこととなっています。
危険物取扱者はガソリンスタンドを始め、タンクローリーや灯油の配達、化学工場など様々な施設で必要な資格で、毎年多数の人が受験する人気資格です。
危険物の種類と免許の種類
危険物の種類
危険物はその性質から消防法で第1類から第6類まで6種類に分類されています。
危険物の種類 | 危険物の性質 | 主な物質 |
---|---|---|
第1類 | 酸化性固体 | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類等 |
第2類 | 可燃性固体 | 硫化リン、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム等 |
第3類 | 自然発火性物質及び禁水性物質 | カリウム、アルキルアルミニウム、黄りん等 |
第4類 | 引火性液体 | ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類等 |
第5類 | 自己反応性物質 | 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物等 |
第6類 | 酸化性液体 | 過塩素酸、過酸化水素、硝酸等 |
危険物取扱者免状の種類
危険物取扱者免状は、甲種危険物取扱者、乙種危険物取扱者、丙種危険物取扱者の3つに分かれています。
それぞれ取り扱うことが出来る危険物は次の表の通りです。
危険物取扱者免状の種類 | 取り扱いできる危険物 |
---|---|
甲種危険物取扱者 | 第1類から第6類の全ての危険物 |
乙種危険物取扱者 | 第1類から第6類の内、試験に合格した種類の危険物のみ |
丙種危険物取扱者 | 第4類のうちガソリン、灯油、軽油、第3石油類、第4石油類及び動植物油類のみ |
甲種危険物取扱者
甲種危険物取扱者は危険物取扱者として最上位の資格で、第1類から第6類まで全ての危険物を取り扱うことが出来ます。
また甲種危険物取扱者は他の人が危険物を取り扱う際の立ち会いを行なったり、6か月以上の実務経験があれば危険物保安監督者として指示を与えたりすることもできます。
甲種危険物取扱者のみ受験資格が定められています。
乙種危険物取扱者
乙種危険物取扱者は第1類から第6類の種類毎に分かれ、それぞれ合格した種類の危険物についてのみ取り扱うことが出来ます。
また他の人が危険物を取り扱う際の立ち会いを行なったり、6か月以上の実務経験があれば、指定した類について危険物保安監督者なることが出来ます。
乙種の中では、ガソリンなどの引火性液体を取り扱うことが出来る第4類が人気です。
丙種危険物取扱者
丙種危険物取扱者は第4類のうち次の危険物を取り扱うことができます。
・ガソリン
・灯油
・軽油
・第3石油類
・第4石油類
・動植物油類
丙種危険物取扱者は取り扱うことが出来る危険物が限定されていることと、立ち会いが認められないため対応可能な業務も限られています。
このためセルフ式のガソリンスタンドの立ち会い業務は行うことが出来ません。
危険物取扱者資格の活かせる業種・職種
ガソリンスタンド
危険物取扱者資格が生かせる仕事でまず思い出すのはガソリンスタンドです。
ガソリンスタンドで扱うガソリン、灯油、軽油などは第4類の引火性液体に分類されます。
セルフ式のガソリンスタンドで、一般のお客さんが自分でガソリンなどを給油していますが、これも危険物取扱者が常駐していることで認められることなのです。
このためガソリンスタンドでは、最低でも危険物取扱者乙種4類(通称 乙4おつよん)の資格が必要になります。
タンクローリーや灯油配達の運転手
ガソリンや軽油などを運ぶタンクローリーやには危険物取扱者資格が必要となります。
また冬期間のアルバイトとして灯油配達の運転手をする際にも、一定数以上の灯油を配達する場合には危険物取扱者資格が必要となるので、アルバイト採用に有利となります。
運輸会社
運送会社が扱う荷物の中には危険物が含まれていることがあります。
大きな運送会社では化学物質の運搬や可燃性の薬品など様々な種類の危険物を運搬する機会があるので、それら該当する危険物を取り扱うことが出来る危険物取扱者は重要な戦力となります。
危険物取扱者の受験情報
試験日 | 都道府県ごとに異なります |
申込日 | 都道府県ごとに異なります |
受験資格 | 甲種:受験資格が必要 乙種丙種:誰でも受験できます |
受験地 | 全国47都道府県 |
受験料 | 甲種:6,600円 乙種:4,600円 丙種:3,700円 |
試験内容 | 五肢択一式のマークシート形式 ・危険物に関する法令 ・物理学及び化学 ・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 |
合格基準 | 60%の正解 |
詳細 | 消防試験研究センター |
危険物取扱者試験について
受験資格
甲種危険物取扱者試験には以下の受験資格が必要です。
・大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者
・大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者
・乙種危険物取扱者免状を有する者(実務経験2年以上)
・乙種危険物取扱者免状を有する者(4種類以上の乙種危険物取扱者免状)
・化学に関する学科または過程の修士・博士の学位を有すること
乙種及び乙種険物取扱者試験には受験資格は必要ありません、誰でも受験することが出来ます。
試験日と受験地
危険物取扱者試験は都道府県ごとに実施されます。
全国一律の試験日ではないので、受験する都道府県の情報を確認するようにして下さい。
試験内容と合格基準
甲種危険物取扱者
・危険物に関する法令 15問
・物理学及び化学 10問
・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 20問
乙種危険物取扱者
・危険物に関する法令 15問
・物理学及び化学 10問
・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 10問
但し、乙種危険物取扱者は、第1類から第6類のうち1種類でも試験に合格していれば、危険物に関する法令、物理学及び化学は免除されます。
丙種危険物取扱者
・危険物に関する法令 10問
・物理学及び化学 5問
・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 10問
いずれも合格基準は60%の得点が必要となります。
危険物取扱者合格までの道のり
危険物取扱者は、甲種・乙種1類から6類・丙種に分かれます。
それぞれ試験の難易度や出題範囲が異なるので、どれを取得するか迷うところですが、まずは乙種4類から受験するのが一般的でおすすめです。
乙種4類はガソリンスタンドや一般的な工場でも仕事に直結しやすく、比較的取得しやすい点もあげられます。
乙種4類に合格すると危険物に関する法令と物理学及び化学が試験範囲から免除されるので、その後に乙種3類、乙種5類と取得していくのが簡単になります。
本格的に危険物関係の資格を取得したい場合は甲種を受験するのがおすすめですが、乙種に比べて問題も高度になり、学習時間も長くなります。
危険物取扱者合格の第一歩は資料請求から
危険物取扱者合格の第一歩は資料請求から始まります。